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INTERVIEW

インタビュー

池澤 由香里先生

実践保育学科

事例をあげて検証し、行動してみることで、社会に出たときに実践で役立つ学びをしています。

学問の概要と学ぶことで身につく能力・観点を教えてください

子どもの保健という授業を担当しており、前期は体の仕組みや成長速度などの子どもの特徴を学び、後期は病気や怪我をした時にどのような対応をすれば良いかという授業を行っています。子どもに関する知識や技術を基礎からしっかりと学び、社会に出たときに、実践で役に立つ授業を心掛けています。教科書の勉強も大切ですが、授業では実体験を話すようにしています。その方が学生の頭に残りやすく、興味をもって覚えてくれることから、こうした内容の授業を行っています。社会に出たときに、「あのとき、こんなことがあったから、今回はこうしてみよう」というふうに、自分で考えて応用できる人材となれるよう、教えています。さらに、実務経験豊富な先生が多いことから、他の授業でも実体験を伝えてもらい、よりリアリティを感じてもらえる工夫をしています。また、学内にある保育施設の「こども研究センター」では、実際に地域の親子と触れ合うことができます。そのときに直面した悩みや疑問を保育士や先生に相談し、解決方法を身につけるなど、経験を重ねていきます。こうした様々な経験や学びから培った実践力を、社会に出たときに発揮できるよう、指導しています。

他校ではあまり見られないダウン症に特化した授業を行うなど、実践的な学びを深めています。

先生の研究分野や仕事の上で関わられている領域から、東大阪大学の強みは何だと思われますか?また、他の大学にはない違いや独自性は何だと思われますか?

療育(リハビリのように状況を改善しながら、将来の自立と社会参加を目指す支援のこと)を通して、ダウン症に対する理解や親子関係の確立方法などを伝えています。ダウン症に特化した授業を行っている学校はめずらしいと思います。社会に出て何年も働いていると、ダウン症のお子さんに関わる機会があるため、その時に焦らずに適切な保育および対応ができるように教えています。また、実践保育学科では3名の応急手当普及員が在籍しているため、救命救急の講習を学科で独自に行うことができます。さらに、他の学校ではあまり見られない大規模な保育施設である「こども研究センター」では、地域の親子が遊びに来れる場所として解放されており、保育士も常駐しています。「子どもを研究する場所」という位置付けで大学内に設置されており、実習以外でも実際の親子と交流しながら勉強ができる場所となっています。こちらの施設では、東大阪大学の学生が月1回プログラムを作って催しを行い、実践的な学びを深めています。

クリエイティビティの高い学生が多く、それぞれの得意分野で力を発揮してくれています。

授業ではどのような学生がいますか?

保育者希望が多いためか、制作や裁縫、絵を描くことが好きな学生が多いです。中には本当に驚くほど絵が上手な学生もいます。1月にオンラインで公開講座を実施した時に、絵の上手な学生に紙芝居の制作を手伝ってもらったほどです。紙芝居を始める前に「この絵はこちらの学生に作ってもらいました」と紹介すると、とても喜んでくれました。参加されたご両親も「こんなことを授業で行っているんだな」と理解していただくことができたため、実施して本当に良かったと思える講座でした。これから実施予定の劇発表では、衣装を裁縫が得意な学生が率先して進めてくれていますし、大道具は絵の上手な学生が担当してくれています。学生一人ひとりが、それぞれの得意分野で力を発揮し、一丸となって一つの劇を創り上げるという素晴らしい学びの場になっています。

実習などを通して、相手の気持ちを思いやり、感謝ができる学生になったときに成長を実感しています。

学生の成長を実感するのはどんな時ですか?また、エピソードがあれば教えてください。

1年生のときは自分の気持ちだけで行動していた学生も、2年生になると「(自分が)社会に出て、働かなければいけない」と就職を意識し始めるため、自覚が芽生え、学びを重ねたことにより行動がしっかりとしてきます。実習で褒められても「周囲の人のおかげです」と感謝を口にすることが増えたり、決められたことをきちんと守れるようになるなど、相手の気持ちを思いやれるようになります。こういった変化を感じる学生が本当に多く、日々成長を実感しています。それは決して教員の力だけではなく、(実習先などの)子どもの力がすごく大きいと思っています。幼稚園や保育所での実習によって学生の中に「子どもたちから必要とされている、頼りにされている」という自覚が生まれ、この経験が自信につながっていきます。実習先などで子どもとふれあう中から様々なことを学び、身につけ、精神的にも成長しているのだな、と嬉しく感じています。

社会に出ても、相手の気持ちをくみ取れる、素晴らしい人材になって欲しいと願っています。

今回インタビューさせていただく学生とのエピソードを教えてください。

本当に印象の良い2人で、素直さ、優しさ、人への思いやり、すべてがそろっています。山﨑さんは勉強のがんばりだけではなく、いつも穏やかで、友人関係でも常に中立的な立場から、誰にでも分け隔てなく接することができる学生です。そして、明るく積極的なところも魅力です。有山くんは、クラスで男子学生が少ない中でもきちんと出席して、明るく前向きに学ぶ姿勢を見せてくれています。実習先でも生き生きとがんばっていて、高評価をいただいています。社会に出てからもこれまでと変わらずに、人を思いやれる、素直で優しさのある人材になって欲しいと願っています。

きめ細かいサポートを可能にする「ダブルアシスト制」を導入し、学生に対する関わりを深めています。

保護者の方に伝えたい、東大阪大学の魅力は何でしょうか?

約10年前より実践保育学科では、クラスの「担任」が1人と、学生6~7人に1人の「コーディネーター」教員を置く、「ダブルアシスト制」を導入しています。役割を細分化し、小グループ担当のコーディネータ―との連絡・相談を密にして、学生との関わりを深め、一人ひとりの個性に合ったきめ細かいサポートを実現しています。また、授業だけではなく、保育関係の資格・検定の習得、ボランティアなどの社会的活動への積極的な参加をうながしています。

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